バリアブル印刷とは?仕組みから用途まで解説!
さまざまなバリエーションでパッケージを作りたいときや、連番管理が必要な印刷物を作るときは、バリアブル印刷の活用を検討してみてはいかがでしょうか。 この記事では、バリアブル印刷の特徴と仕組みについて解説し、具体的な活用事例を紹介しています。
バリアブル印刷とは?
バリアブル印刷は「可変印刷」ともいわれる手法で、印刷物に一枚ずつ異なる内容を印刷できます。版を使った印刷では、版に刻まれた内容しかプリントできませんが、デジタルプリントの活用により、文字や画像を一つひとつ変えて印刷できるようになりました。 たとえば、異なるパターンのパッケージを大量に作りたい場合は、システムを使って何百とおりものデザインを作成し、それをバリアブル印刷でプリントしていきます。
パッケージ印刷は、版を作って同じパターンのデザインを印字する「グラビア印刷」という技術が使われることが多いです。しかし、版を作成する作業には手間と時間がかかり、グラビア印刷でパッケージを一つひとつ違う内容に印刷するのは非常に困難です。 グラビア印刷は大量に印刷しないと採算が合わないといわれていますが、バリアブル印刷は版を作成する必要がないため、小ロットでの印刷にも向いています。
バリアブル印刷の仕組みについて
バリアブル印刷は、データをもとにして、一つひとつの印刷物に違う文字や画像をプリントします。 バリアブル印刷を印刷会社に依頼する場合、どのような流れで進められていくのか、確認してみましょう。
ナンバリングやユニークIDのバリアブル印刷における手法
ナンバリング印刷とは、連番で数字を印字することを指します。チケットの整理番号やダイレクトメールのとおし番号を印字するときには、バリアブル印刷が活用されるケースが多いでしょう。 また、ユニークIDを印字するときにも、バリアブル印刷が活躍します。バリアブル印刷をする際には「固定部分=デザインのデータ」に加えて「可変部分=印刷用のデータ」が必要です。
まず、Illustrator(イラストレーター)などのデザインツールで作成したデザインデータを用意します。これは、デザインの基本となる部分です。
次に、一つひとつ内容を変える部分のデータを準備します。データベースは、エクセルやCSVで作成するのが一般的です。ナンバリング印刷の場合は、番号のリストを作成します。 デザインデータと、データベースが揃ったら、印刷をスタートできます。
バーコードやQRコードのバリアブル印刷における手法
バリアブル印刷は、DMハガキなど顧客を対象に送付する郵便物に、個々の顧客に応じた個別のQRコードを印字したいときに役立ちます。バーコードやQRコードには、デザインが必要ありませんので、基本的に用意するのはデータベースのみでOKです。 大量のQRコードの画像データよりもデータベースのほうが扱いやすく、印刷作業がスムーズになります。
バリアブル印刷の用途・活用例
バリアブル印刷は、パッケージの作成以外にも、身近なところで活用されています。ここでは、バリアブル印刷が使われている事例を4つ紹介します。
ダイレクトメッセージ
DMハガキなどに印字されている宛名は、バリアブル印刷の代表的なものです。顧客情報のデータをもとにして、一枚一枚のハガキに異なる宛名を印刷しています。
DMに記載されている宛名のすぐ下に、横長のバーコードが印字されているのを見たことがあるでしょうか。これは「カスタマーバーコード」というもので、 DMの差出主が郵便料金の割引を受けるために印字してあります。カスタマーバーコードも、顧客一人ひとりに違うコードが割り振られたバリアブル印刷で印字されています。
不特定多数に向けたDMは、顧客に送っても読んでもらえないケースが多いでしょう。そのため、近年ではバリアブル印刷を活用して、顧客ごとに内容を変えたDMを送付する事例が増えています。 バリアブル印刷なら、年齢・性別などの属性や、購入履歴などの顧客データから、最適な内容で個別のDMを作成できるのです。
年賀状
年賀状を毎年たくさんの取引先に出している企業では、年賀状の作成にかなりの時間を割いているのではないでしょうか。 印刷会社に宛先のデータを渡して、バリアブル印刷で年賀状を作成してもらえば、仕上がりがきれいなだけでなく、宛先ごとに違う挨拶文を入れることも可能です。
名刺
会社に所属している社員の名刺をバリアブル印刷で作るのも、今では一般的です。バリアブル印刷は小ロットでの印刷に向いているため、必要な名刺の枚数が少ない場合でも、コストを抑えて名刺作成を依頼できます。 社員の所属部署や氏名が記載されたデータに、顔写真のデータも組み合わせれば、写真入りの名刺も簡単に作れます。
抽選くじ
バリアブル印刷では、抽選くじにナンバリング印刷で連番の抽選番号を印字できます。連番をつけることで、枚数の把握ができるようになり、さらにくじの複製を防ぐ効果が期待できるでしょう。 来場者の情報管理のために、管理用バーコードを同時に印字する事例もあります。抽選券に個別のQRコードや、応募用のシリアルナンバーを印字するときも、バリアブル印刷が活用されます。
まとめ
ここで紹介した事例のほかにも、バリアブル印刷を使えば、顧客ごとに内容を変えた冊子やカタログの作成ができます。 デジタルブックは、バリアブル印刷のように、一冊ずつデザインや内容を変えた冊子やカタログにも対応しています。
顧客一人ひとりに合わせた冊子・カタログは、ぜひデジサクにご依頼ください。
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